



Before/既存物件の状態

Hair Salon A
岡山県倉敷に計画したヘアサロンのインテリアデザインである。
本計画は、かつて飲食店として使用されていた既存物件を、全く異なる用途と空間性をもつ美容室へと改修するプロジェクトである。店内には、既存の大きな開口部をそのまま活かし、自然光をたっぷりと取り込める明るい空間を確保。インテリアは白を基調とし、光の広がりと空間の清潔感を強調している。カットスペースは特に採光に恵まれたエリアに配置し、通りの景色を望むことができる、開放感と居心地の良さを兼ね備えた場所となった。
天井には、既存の木製梁が現しとなっていたため、これを丁寧に研磨し、素材の持つ力強さと素朴さをインテリアのアクセントとして取り入れた。新たに設けた什器類には、シナ合板やフレキシブルボードといった温かみのある素材を使用し、白を基調とした空間に自然素材のやわらかな表情を添えている。用途の転換を通じて、光と素材、風景のつながりを再構築し、新たな居場所としての空間をかたちづくっている。