- 巾木の役割
- デザイン性の良い巾木
- 巾木を無くすことはできる?
巾木の役割
巾木の役割は大きく2つあります。
1.壁と床の"納まり"を綺麗にする
”納まり”と書きましたが、壁と床がぶつかる部分を”うまく隠す”ことです。壁と床のような2つの物が合わさる場所は、隙間があいたり、仕上げが難しかったり、水平でなかったりします。その部分に巾木を設置することで、比較的簡単に綺麗に隠すことができるわけです。
2.汚れから壁を守る
床の隅は汚れが集まりやすく、掃除の時に掃除機やモップが当たる部分でもあります。巾木はそのような衝撃から壁を守る役割があります。壁を守ると表現しましたが、守る必要がある壁、例えば塗り壁や壁紙の場合にです。木板を張る等の衝撃や汚れに強い材を使用する場合は、巾木を省略することも検討するべきだと思います。
デザイン性の良い巾木
弊事務所でもよく使うデザイン性の良い巾木を紹介します。
以下にスケッチも載せておきます。
①アルミアングル
→非常に綺麗です。シャープな陰影が美しいです。通常の巾木が高さ40~60mmに対し、アルミアングルを使用すると15mmです。
②サンワカンパニーのアルベース
→既製品の中でもかなり綺麗なもので使用しています。高さ12mmの製品です。
③値段優先はビニル巾木
→①②以外は逆にコスト優先ということで、安価なビニル巾木(高さ40mm)を使用しています。安く、色が豊富です。
巾木を無くすことはできる?
太い巾木、目立つ巾木、いっそ無くしてしまいたい、、、。そんな考えに至った方もおられるのではないでしょうか。上記のような巾木の役割を理解した上で、無くて良いというご判断でしたら無しとすることは可能です。実際、デザインの視点からだけで考えると巾木が無い方が綺麗です。その場合は細いシールの納まりとなります。かつ、工事施工者がOKと言ってもらう必要があります。少なからず、仕上げによっては床からの湿気でダメージになることもありますので、メリットデメリットを確認した上でご検討ください。
・終わりに
巾木のような小さな部位といっても、少なくとも色や形の調和は図りたいですし、太く目立つ巾木は弊事務所ではできるだけ使用しません。ダンスやファッションで「指先や足元まで美しく」と言いますが、建築やインテリアでは巾木がそれにあたると思います。小さな部材に少しの贅沢をすること、検討してみてはいかがでしょうか?