- ラワン材、シナ材
- 構造用合板
ラワン材、シナ材
造作家具に使用する木の板材、
高級な木材ではなく、安くカッコよく仕上げたい。
建築家もよく使う代表的な木板材について書きます。
木材の仕上げは、樹種やグレードも含めて多種多様です。
・比較的安価
・反りなども少なく施工性が良い
・一般的に流通している
ものを取り上げます。
①ラワン材、シナ材
上の画像左:ラワン材(上半分はクリア塗装)、右:シナ材
ラワン材、シナ材は住宅や店舗など、
用途を限定せず、幅広いシーンで使いやすいです。
木目の柄が強すぎずシンプルであり、
どんな空間でも合わせやすいです。
使い分けとしては、
・ダークブラウン等の濃い茶色→ラワン
・ホワイト系の明るい茶色→シナ
として選択します。
木材によって得意とする色味の幅が違います。
上記とは逆に、シナ材でダークブラウン系の塗料を着色すると、
木目が少し汚くなる印象です。
コンクリートの空間に合わせてラワン
白のナチュラルな空間に合わせてシナ
などなど、他の素材との組み合わせてもコーディネートできます。
造作家具には、
シナランバーコア、ラワンランバーコア
(表面がシナ材でコア(芯材)を挟んでつくる板 ※ラワンも同様)
もしくはシナ仕上のフラッシュ等々、
を主に使用しますが、
小口の処理が悩む部分です。
小口には積層された板の断面が出ます。
それがそのままでは仕上げとして綺麗でない場合があります。
逆に小口の積層面を見せる「小口あらわし」を選択する場合もあります。
小口は小口用のシナテープもあるのですが、
長年使っていると剥がれてくる恐れがあります。
なので、小口は木製枠材を使用しています。
シナの場合は色が近いのでスプルースの枠材です。
小口が綺麗な層になっている製品もあります。
「積層合板」で検索すると出てきます。
これを効果的に使用すれば、
小口をワンポイントに魅せるつくりとできます。
構造用合板
構造用合板(左:無着色、右:オイル塗装)
構造用合板も候補のひとつです。
針葉樹の合板です。
構造用合板は本来は壁や天井の下地等で使用します。
シナ材やラワン材に比べて
・木目の柄が強く
・節が大きい
ワイルドな仕上げがカッコよく決まる、
そんな印象の素材です。
注意が少し必要なのは、
節が多いもの(黒い丸のように見える部分)は綺麗とは言えないシーンもあります。
周りの素材とのコントラストなどで、
節が気にならない場合は、見た目だけなので問題ありません。
ケースバイケースで、節の無い板を選定したり、
節の少ない構造用合板を導入したりしています。
節の無い構造用合板は材木屋でお願いして選定してもらうか、
節無しで販売している製品もあります。
どちらの方法にしても、節無しは少し値段が上がります。
写真の右の板のように、オイル塗装を行い、
イメージ通りの色に合わせて使用することも多いです。
他にも候補としては
・パイン集成材
・OSB合板
・木毛セメント板
・突板合板
など、可能性のある板材はあります。
この辺りはまた次の機会に。
以上、木の合板についてでした。
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