外構の詳細について書きます。
写真は、私が依頼している造園屋さんが計画したお庭を撮影させていただいたものです。
色々と教えてもらったことや、気づきがあったので共有します。

まず、「石の使い方」について
写真で3つほど写っている少し大きめの石を対象にしています。
・石を使う時は、理由なく置くのではない
・石は土をとめる、高低差をつくる等の必要な場所に使う
・山の斜面等の樹木が生えていた自然な地形に近づける工夫
「石ひとつとってもそこに存在する理由がある」
という考え方は、非常に建築的です。


塀の詳細です。
素材は杉板で8年経過した姿です。
塀は風圧を受けるため、風が通る「隙間」をつくる必要があります。
この事例では隙間は10mm前後です。
奥の景色が適度に見え隠れして良い感じです。
隙間の寸法はプライバシーの確保とのバランスもあるため
計画ごとに関係者でよくよく確認が必要な部分でもあります。


塀につく扉の詳細です。
・支柱は40x40のスチール角パイプ、錆止め塗装
・上記支柱に40x40の木材を固定し、これに蝶番をつけて扉を固定
支柱は「鉄」を使います。耐久性が高いためです。
スチール角パイプとすれば、ビスを固定できるので便利です。
別パターンで、スチールアングルの支柱も試してみましたが、ちょっとブラブラします。
比較として「木の支柱」は数年で劣化するため、鉄かアルミが耐久面では良いです。
個人的には、アルミよりの鉄の方が庭に合うと感じています。
アルミの”かちゃっと軽い”感じが、どうも石や植栽と合わない気がするのです。

・白めで長い石が、アンティークの「のべ石」
・土がついた状態の「グリ石」
のべ石は、造園屋さんが日頃の活動の中で見つけたらストックしているものだそうです。
形も不揃いで、一期一会の素材です。
こういった素材との出会いも、お庭の醍醐味だと感じます。


上写真>土のついたグリ石を水で洗っている様子
グリ石は本来は基礎の下地等に敷き詰めて使用する石です。
これをお庭に転用するというアイデア。
地域や現場によってグリ石の色味は異なるようで、
青みが強かったり、グレー1色であったりと、お庭に使いにくい場合も多いそう。
例えば、新築住宅の敷地の掘削をして、
過去に使用された良い感じのグリ石が出てきたら、お庭で使えるかもしれません。
再現性がどこまであるか、今後検討を続けていきます。
下写真>グリ石がお庭に馴染んだ様子
