造作家具や内装を考えるとき、合板の選び方ひとつで空間の印象は大きく変わります。今回は、設計の現場でよく使っている合板を整理してみました。
画像左:ラワン材(上半分はクリア塗装)、右:シナ材
ラワン材とシナ材
用途を問わず、もっとも定番といえるのが、ラワンとシナの合板です。どちらも入手しやすく、空間になじみやすいのが魅力です。ラワン材は、落ち着いたダークブラウンの仕上がりに向いています。押入れのイメージを持たれがちですが、実際には味わいがあり、コンクリートなど硬質な素材との相性も良好です。シナ材は、明るめの色をしています。白い内装と調和しやすいです。シナに濃い色の塗装をすると木目が汚く見えることがあるため注意が必要です。空間の雰囲気に合わせて、ダーク系はラワン、ナチュラル系はシナといった使い分けをしています。
造作家具とランバーコア
家具づくりでは、シナランバーコアやラワンランバーコアをよく使用します。ランバーコアとは表面に仕上材を貼り、内部に芯材を挟んだ構造で、強度があり加工しやすいのが特徴です。厚みはt15〜t24程度が一般的です。経験上、t21は見た目がシャープで、大工工事にも対応しやすいバランスのよい厚みです。板材をカットすると、積層構造が見える「小口」が現れます。これをデザインとして見せる「小口あらわし」、シナテープやラワンテープで隠す方法(※剥がれには注意)、あるいはスプルースt6などの木製枠材で丁寧に納める方法など、仕上げ方によって印象は大きく変わります。小口の積層面そのものを意匠として活かすこともあります。積層合板と検索すると、小口がデザインされた合板も販売されています。
構造用合板(左:無着色、右:オイル塗装)
構造用合板
本来は壁や天井の下地材として使われる構造用合板も、あえて仕上げに使うことで、荒々しく力強い表情をつくることができます。木目や節の個体差が大きいため選定は重要ですが、節の少ないグレードを材木店に相談することで入手できる場合もあります。オイル塗装で色味を調整し、素朴でラフな空間を演出したいときに重宝します。
その他の候補
板材にはまだ多くの選択肢があります。集成材(パイン・タモ・ナラなど)、OSB合板、木毛セメント板、突板合板、そして少し予算に余裕があれば無垢材も選択肢に入ります。これらについては、また別の記事で詳しく紹介していきたいと思います。
